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D7000を試用してみました [D7000]

我が家から近い場所にお住いのきいとんさんが最新のNikonのデジ一眼であるD7000を買われたとのことで、昨日、ご厚意により、ご一緒しながら彼のD7000を試用することができました。
短時間であったため、部分的にしか試すことが出来ませんでしたが、使用感と画像の傾向だけはファーストインプレッション的にですが、知ることが出来ました。


使用感
シャッターはクリック感が無く、フェザータッチで非常に軽く、最初のうちは半押しのつもりなのにシャッターが切れてしまったほどです。 シャッターが軽いほうが、カメラブレは起こりにくくなるため、慣れれば、このタッチのほうが好ましいと思います。 またシャッター音も軽やかで、D300やD700から比べるとかなり音が低く、D3100よりも好印象でした。

大きさ、重量
D700やD300は写している時感じなくても、運んでいるときは重いと感じて、ちょっと出かける際に気軽に持ち出すには抵抗がありますが、D7000は比較的にコンパクトかつ軽量で、散歩でも気軽に持っていけると思います。

操作
他のNikonのカメラを使われている方はほとんど迷うことなく使うことが出来ると思います。 D3100と同様のライブビュースイッチと録画ボタンは使いやすいと思います。 ただ、AFの切り替えスイッチだけは前面左下に移動されており、戸惑いました。


ダイナミックレンジ
素晴らしく広い感動的なダイナミックレンジだと思います。
当日はピーカンの快晴で、このような日の撮影だと、コントラストが強い情景となり、白飛びしまくりの写真を撮ってしまいがちですが、かなり粘って、無難に撮影出来てしまいました。 
D3100もダイナミックレンジが広がったことは実感していましたが、それ以上の広さをもっており、D700とほとんどそん色ない程度だと感じました。
今回はJPEG+RAWで撮影しましたが、RAWをSilkypixで初期設定のまま現像するとJPEG画像よりダイナミックレンジが劣る状態で、露出補正やダイナミックレンジ拡大、階調補正を加えてやっとJPEG撮りっぱなし相当以上に仕上がるという状態で、D7000のカメラ内部で、ダイナミックレンジ拡大処理が行われていることが覗えます。 
D700でもそのような傾向が見られたのですが、D3100、D7000では処理の仕方がさらに改善されているように感じました。


ホワイトバランス
想像していた通り、D3100と似た傾向で、街中スナップなどはWBオートでもほぼOKだと思いますが、ネーチャー写真ではやはりオートはばらついて、使えないと思いました。 
暗い森のような所でのいじわるテストでも見事にマゼンタかぶりの症状が出ました。 
ネーチャーでは晴天または色温度指定は必須だと思います。
ただしWBを合わす際にライブビューを利用すると、設定したWBや露出補正の状態をダイレクトに確認することができるので、撮影する前にライブビューで設定したWBを事前にチェックすることが出来、不適切な場合は設定しなおすことが可能です。
またライブビューの状態で、WBボタンを押したままカメラ前面のサブコマンドダイアルを回すと、オートや晴天などの場合はA6(アンバー)からB6(ブルー)の範囲で色温度が微調される状態を、色温度指定の時は色温度が変更される状態を直接確認することが出来るので、WBオートに頼らず自分でWBを設定することが可能になります。


解像感
一部にD7000はピントが甘く解像感が低いとか、眠たい画像だとの評価があるようです。
そこで、今回は、私が持っている顔像度が高いレンズとしてVR70-200mmF2.8とVR16-85mmを持参して撮影してみましたが、解像度は低いとは思われませんでした。
RAW現像の際に適切に処理すれば、解像感の高い画像が得られます。
pic1.jpg
オリジナルサイズの画像です。(2.54MB) ISO100 VR70-200mm SilkypixでRAW現像

JPEG画像では輪郭強調を低めに抑えていることと、画素数が1600万画素と大きくなったことにより、カメラブレに敏感になったこと、解像度の低いレンズを使うなど、悪い条件が重なってピントが甘い画像になったのではないかと思われます。
カメラの設定で輪郭強調を強めることは、画像の輪郭部分を歪ませ、ノイズも強調することになるので、輪郭強調は弱めに設定し、撮影後にアンシャープマスクで適切な条件で解像感を高めた方が上質な画像になります。


ノイズ
今回はISO100とISO400しか試しませんでした。 D700では常用感度はISO400にしており、高感度も強くなったと評判のD7000もISO400をメインで使ってみたわけです。
ISO100では、当然のことながらノイズは全く認められませんでした。 
ISO400ではノイズが出やすい暗部にはノイズは認められませんでしたが、青空の部分にランダムノイズが認められました。 撮影状況によりランダムノイズが多めに出るものと少なめに出るものとがありましたが、これはいただけません。

青空ノイズの出たJPEGオリジナル画像を等倍でクロップ
pic7.jpg

D300ではISO200でもこのようなノイズが認められ、D300を使わなくなった理由の一つです。 
D3100ではISO400でもほとんどこのような青空ノイズは認められず、ISO800ではわずかに認められますが、D7000のISO400よりも少ないくらいで、D700ではISO800までは認められず、ISO1600ではわずかに認められましたが、やはりD7000のISO400よりきれいです。
このノイズはJPEG画像だけでなく、RAWにおいても認められ、RAW現像時のノイズ軽減処理により目立たなくすることは出来ましたが、除去することは出来ませんでした。

このノイズは青空にしか出ないので、他の被写体では影響は無いと思いますが、ネーチャーをメインの被写体とする私にとってはNGです。 一時はD3100に加えてD7000もと背伸びしようとしたのですが、このノイズが改善されない限り保留することにしました。


ということで、ノイズに関しては、D3100の方が明らかに良く、ダイナミックレンジに関してはD7000の方が上で、画質全般ではやはりD700がベストという結論になりました。

その他として、D3100、D7000に共通することですが、色収差は全くありません。 これは見事です。 また、純正レンズを使用する限りは、歪曲も自動的に補正されます。
以前のNikonのカメラではハイライト部の移行処理が不自然だったのですが、白飛び部分との境界も滑らかで自然な感じです。
これだけ良くなったD7000ですが、青空ノイズの発生は惜しいです。

以下は今回撮影した他の画像ですが、不慣れのため、露出やWBに不適切なショットが有ったため、SilkypixでRAW現像した画像としました。

以下レンズはVR16-85mm

ISO100

以下ISO400









WBオートでは見事マゼンタ被りになりました

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コメント 11

tm0108

まだデジタルに転向する踏ん切りはついていませんが、
コーミンさんのさいきんのレポートを読むと、
D3100に16-85mmっていいコンビかなって思ってきました。
by tm0108 (2010-11-10 15:53) 

コーミン

tm0108さんへ
D7000も一つ弱点がありました。
これさえなければ最高なのですが。
私は当分D3100とD700でいきます。
D3100と望遠の組み合わせもいいですよ。 カメラ付きレンズに変身します。
by コーミン (2010-11-10 20:42) 

yah

コーミンさん、はじめまして!
価格comからやってまいりました。
D7000及びD3100のインプレ、非常に参考になりました。
僕もD700をメインとして使っています。
非常に気に入ってるカメラですが、毎日持ち歩くにはやや大きく重いため、サブ機の導入を考えています。
D7000もいいカメラと思うのですが、結局気合入れて?撮る時はD700になりますよね。
持ち歩きをメインに考えるならD7000より200g以上も軽いD3100の方がよさそうですね。値段もずっと安いし。
(ただD7000のダイナッミックレンジの広さには魅かれますが・・・)

by yah (2010-11-10 20:59) 

コーミン

yahさんへ
コメントありがとうございます。
今回、D3100、D7000の両方を使用して、やはりD700はすごいと思いました。
でも重いですね。 私がD3100を手に入れたのは正に軽いさサブ機が目的で、的中しました。
最初は今はやりのミラーレス機も検討したのですが、望遠系には向かないことから、使い慣れた一眼レフにしました。
D3100はAFモータ内臓以外のレンズではMFになりますが、フォーカスエイドが見やすくなっているため、D40よりはMFが使いやすいと思います。
by コーミン (2010-11-11 09:40) 

さゆみ

こんにちは。
カメラの機種名の力でアートカテゴリーの10位になれて
うれしいですか?
そんなにアクセス数が欲しいのですか?
貴方の記事や写真ってどちらかと言うと趣味・カルチャーのカテゴリーですよね?
アートカテゴリーで書かれるならもっと写真を魅せることを考えて下さい。
by さゆみ (2010-11-11 12:18) 

コーミン

さゆみさんへ
またまた貴重なコメントありがとうございます。
アクセスが増えてうれしいですね。
2002年にホームページを立ち上げて以来、ブログと合わせて高画質を追求した写真を6000点以上アップし、デジカメや、画像処理に役立ちそうな情報を発信し続けた成果だと思っています。
このようなご意見を頂くさゆみさんのプロフィールに興味がありますので、ご紹介頂ければ幸いです。
by コーミン (2010-11-11 19:16) 

きいとん

さゆみさん
貴方の好みとこのサイトの写真の趣向が違うのは結構です。
人にはそれぞれ好みがありますからそれは否定しません。
ですがこういうやり方はよくありません。
他人を批判するのなら貴方の作品(サイト)を公にしなくては不公平というものでしょう。

そしてこのサイトのアクセスが100万アクセスにもなったのは貴方が昨日書き込んだ、
>ブログへのアクセス数が多いのは記事タイトルや文章にD3100などのカメラの機種名を書かれてるからっていう理由だけなんです。

というのは違います。
こういうことをしても100万ものアクセスは取れません。
「D3100等の記事タイトルを持つHPやブログ」は世の中に多数ありますが、それらが100万アクセス取れることはまずありません。
中身が伴ってなければ継続的にアクセスは伸びないからです。

コーミンさんのHPが100万アクセスも取れるのは、非常に高いレベルのカメラの使いこなし技術が学べるからです。
カメラ内の諧調補正カーブをチューンして、純正の画像よりも高品質にする。そしてその苦労して得たチューニング結果を一般の人に公開する。
他の誰もできなかったそんなことをコーミンさんは以前からやっていました。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~komin/curve/D70/d70downloadjp.htm
このチューンされた諧調補正カーブによりニコンのD70は見違えるような素晴らしい画像を吐き出す様になります。
これは多くのD70ユーザーの機体にインストールされ、コーミンさんの画像解析力は価格コム始め様々な人の知ることとなりました。

提灯記事の多いカメラ雑誌や批判だけするウェブサイトとは違い、コーミンさんのHPには悪い部分だけではなく、「その弱点を回避する方法」まで解説してあります。
こういう点がコーミンさんのHPが100万アクセルも取れる理由です。
簡単ではありませんよ。
by きいとん (2010-11-11 19:43) 

くますけ

本題とは関係ありませんが、D100の補正カーブをいまだに使っているものです。当時お礼が言えませんでした。変なタイミングですがあらためて、コーミンさんありがとうございます。
by くますけ (2010-11-12 01:54) 

コーミン

きいとんさんへ
応援感謝します。
ありがとうございました。

くますけさんへ
D100はまだ手元にあり、時たまですが使っています。
D100を買って初めて写した画像を見た時は、あまりに眠たく、張りのない絵で愕然として、カメラを買い間違えたのではないかと思ったほどでした。
何とかならないかと、取扱説明書を見ているうちに、カスタムカーブを入れる機能があることを見つけたのが発端でした。
by コーミン (2010-11-12 09:21) 

penny

まるで自分が触ったかの用に感じられる素晴らしいインプレッションです。
by penny (2010-11-13 01:21) 

コーミン

pennyさんへ
コメントありがとうございます。
D7000も満点は撮れなかったですが、素晴らしいカメラだと思います。
by コーミン (2010-11-14 18:55) 

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