D800の手持ち撮影限界を検証 [D800]
3600万画素の超高画素カメラであるD800/D800Eに対して、ネット上では、しっかりした三脚を使用して、ミラーアップして撮影しないと真価が発揮できないとの意見をよく見かけます。
私は、出来るだけ三脚を使わないで撮影する主義ですが、やはり気になって三脚を使い、ミラーアップして、ケーブルレリーズを使用して撮影した場合と、手持ち撮影した場合との解像感の比較を何度か行いましたが、日中の普通の撮影の場合は、全くと言ってもよいほど解像感には差が認められませんでした。
http://komin.blog.so-net.ne.jp/2012-02-04 でも詳しく述べていますが、手ぶれしないで手持ち撮影できるようになると、撮影の機動性や構図の自由度が飛躍的に向上します。
但し、手持ち撮影もレンズの焦点距離、シャッタースピード、手ぶれ防止の有無などで限界があるはずなので、D800の手持ち撮影の限界について、私なりに再度検証してみました。
被写体はこの新聞です。
レンズは手ぶれ防止の付いていない60mmマクロと手ぶれ防止の付いたVR24-120mmの焦点距離を60mmに設定して撮影
各シャッタースピードでは3枚連写して、手ぶれが最も少ない画像を選んでいます。
まずはD800に60mmマクロを装着し、三脚を使用、ミラーアップ、レリーズケーブル使用、SS1/60秒、絞りF5.6で撮影したぶれが全くない画像の一部を等倍で切り取ったものを、手ぶれ比較の基準としました。
SS 1/200秒で左がVR24-120mm、右が60mmマクロ
自然光による室内撮影のためシャッター速度を稼ぐため感度をISO2500まで上げてます。
SS1/100秒 ISO1600
ここまではピントがわずかに甘いものもありますが手ぶれは無しと判断
SS1/50秒 ISO1000
60mmマクロにわずかに手ぶれが認められますが許容範囲
SS1/25秒 ISO640
VR24-120mmがわずかに手ぶれ、60mmマクロは手ぶれが目立ってきましたが、等倍で見ない限りギリギリ許容範囲でしょうか
SS1/15秒 ISO640
VR24-120mmはまだ踏ん張っていますが60mmマクロはNG
以下VR24-120mmのみ
SS1/8秒 ISO400
手ぶれが認められますが、まだ許容範囲と考えます。
SS1/4秒 ISO200
3枚連射で2枚はNGでしたが、1枚はギリギリ許容範囲でしょうか
SS1/2秒 ISO100
SS 1秒 ISO100
今回の手ぶれ限度の検証では60mmマクロではSS1/50秒まではOKで、手振れ防止レンズであるVR24-120mmでは連写さえすればギリギリSS1/4秒までは可能性があると判断できます。
フィルム写真当時に言われていたシャッター速度の限界はレンズの焦点距離分の1がD800でも通用しそうです。
VRレンズだと3段から4段ほど許容範囲が拡大されます。
それなりに手持ち撮影を訓練された方なら、確実性を考慮したとしても、手ぶれ防止無のレンズの場合は焦点距離×2倍のシャッタースピード、手ぶれ防止レンズの場合は焦点距離÷2のシャッタースピードまでなら手持ち撮影が可能と判断出来そうです。
すごく参考になります。
by gillman (2012-10-16 09:08)
gillmanさんへ
手持ち撮影は誰にでもお勧めするというわけにはいきませんが、身につけると役に立つと思います。
by コーミン (2012-10-16 21:18)