SSブログ

空を入れ替える [画像処理]

写真を整理中、紅葉がきれいに写っている地元で撮影した写真を見つけましたが、どんよりとした黒い雲空のためイメージを悪くしていました。

DSCF9569s.jpg

そこで、薄曇りの空に入れ替えてイメージアップしてみました。
DSCF9569c2s.jpg

このような加工は、記録写真としてはNGですが、イメージ写真としては有りで、商業写真では当たり前に行われています。

このような加工をする場合も空が入れ替わっていることが分かってしまうような加工はNGです。

今回はフォトショップを使用して、加工する写真と同一画素数の薄曇りの写真の上に、レイヤーで重ねて、空の部分を選択して、透明化する方法で行いましたが、この際気を遣うのは、境界線の処理です。

境界線の処理が不適切だと、拡大すると不自然に見えてしまいます。

今回は、下記のフローで境界線を処理しました。

  ①大雑把に空の部分を選択
      ⇓
  ②自動選択ツールで山の稜線部分を細かく選択
                 ⇓
      ③選択範囲を1ピクセル拡張
      ⇓
  ④選択範囲を1ピクセルぼかす
      ⇓
  ⑤選択範囲をDeleteにより透明化
      ⇓
  ⑥レイヤーを統合

以上ですが、選択する部分の輪郭の解像感が高い場合は選択範囲の拡張を少なくし、ボケ気味の場合は輪郭部のボケの程度に応じて拡張や拡張後のぼかし量を調整することで、自然に見えるようになります。

等倍に拡大したオリジナル画像の山の境界線
trm1.jpg

空を入れ替えた後の境界線
trm2.jpg
この画像だけだと空を入れ替えたことは気づかれないはずです。

以前にJRの某駅ホームで見かけたポスターでは、人物などの輪郭がギザギザした状態のまま切り取られて無様に張り付けられていました。

輪郭を滑らかにしてわずかにぼかすだけで見栄えが全く違ってくるのですが。


使用したフォトショップは10年ほど前に発売されたCS5です。

最新版では輪郭処理もかなり良くなったと聞いていますが、買取購入ではなく毎月2728円を支払わなくてはなりません。

現在の使用頻度は月に1〜2回程度のためCS5を絶賛継続使用中です。




nice!(43)  コメント(0) 
共通テーマ:アート