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ネガフィルムを撮影してデジタル化 [画像処理]

今まで、フィルムで撮影した画像をデジタル化するにはフィルムスキャナーやフィルムスキャン機能があるフラットベッドスキャナーを使用していましたが、フィルムスキャナーは壊れて廃棄、フラッドベッドではスキャン速度が遅く、ガラスの上にフィルムを載せてスキャンするため、ガラス上面の細かなごみが写り込むなどに嫌気を感じて、かなりの期間、フィルムスキャンからはご無沙汰していました。

ここにきて、どうしてもデジタル化したいフィルムがあり、見つけたのかNIKONから発売のES-2でした。

ES-2はNIKONの60mmF2.8マクロレンズ又は40mmマクロレンズのフィルターねじ部に取り付けてフィルムを撮影するアダプターで、他社カメラでも62mm又は52mmフィルターねじのマクロレンズが有れば使用可能です。

お蔵入りしていたNikon D800に60mmマクロレンズを装着してES-2をセットした状態です。

DSCH8704s.jpg

試し用として選んだ2001年にタイで撮影した写真で、カメラ店でプリントした写真をスキャナーで取り込んだ画像です。
 DPE仕上げs.jpg

この写真のネガをES-2を使用して撮影したままの画像
KSG_8040s.jpg

スキャナーの場合は、ネガフィルムとしてスキャン設定すれば自動で反転処理しますが、このカメラの場合は反転機能がある画像処理ソフトで反転する必要があります。
(Nikon D850ではカメラ自体に反転機能があるとのこと。)

今回はSilkypix Developer Studio Pro11を使用して反転し、不要部分をクロップして向きを補正した画像です。
 KSG_8041js.jpg

ホワイトバランスや階調補正が必須の画像です。

何種類かのフィルムで試してみましたが、SilkypixのWB補正で補正可能な画像もありましたが、RGBごとのレベル補正が必要で、RGBごとにトーンカーブによる補正が必要な画像等もあり、劣化して補正が不可能なフィルム画像もありました。

Silkypixではレベル補正機能がないため、反転画像をCapture Oneを使用して補正後、再度トリミングした画像です。
KSG_8041jcs.jpg
最新のカメラで撮影したとほぼ同等の色調に仕上がりました。


以下の記述は画像処理に興味がない方は無視してください。

ネガ反転画像の補正は、デジカメ撮影画像とは全く異なる補正テクニックとノウハウが必要です。
ネガ画像補正のポイントを簡単に説明すると、

ネガ反転画像はRGB各色のレベル位置やレベル幅がデジカメとは異なる傾向のため、RGB各色についてヒストグラムを見ながら明部と暗部のレベルを補正し、その後、色温度の補正作業へ進むことになります。

デジカメ画像の場合は色温度がずれる場合も暗部から明部まで同じ傾向にずれますが、ネガ画像の場合は、暗部、中間部、明部の色偏差の傾向が異なります。
レベル補正で、RGBの暗部レベルをそろえて、黒が黒として表現できるようにしてから、RGB幅をほぼ同等になるよう調整しその後色温度と色偏差を補正することで、本来の色調になるよう仕上げます。

WB補正とレベル補正の基本についてはこちらを参考にしてください。
http://komin2.world.coocan.jp/retouch/digi_color.htm

http://komin2.world.coocan.jp/retouch/level.htm

現象を補正後色合わせとなりますが、画像によってRGBごとにトーンカーブによる微妙な調整が必要になることがあります。


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