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RAW現像による画像補正の実例 [画像処理]

私がデジ一眼で撮影する場合はすべてRAW+JPEGで撮影後のRAWはNGショットでない限りすべてをSilkypixにより現像処理し、画像品質の向上を図っていますが、補正内容の実例を紹介します。

まずはD300で写したオリジナルJPEG画像です。
HSD_9845org-t.jpg

画像の傾き、歪曲の補正、及び彩度、階調を補正し、見やすい画像にしています。
これは補正量が多い部類になります。
HSD_9845-t.jpg

以下はD700の画像の補正例です。

オリジナル画像です。
JS1_0275org-t.jpg

僅かなマゼンタ色かぶりを補正するとともに、中間から明るい部分の階調を改善して中央部のフロアーの敷石の境目や遠方にあるビルの輪郭を改善し冷たい印象の画像にやや温かみを持たせました。
JS1_0275-t.jpg

オリジナル画像です。
JS1_1459org-t.jpg

中間部より暗い部分の階調を持ち上げて、背景の暗くつぶれている部分のディテールの表現を改善しました。
JS1_1459c-t.jpg

オリジナル画像です。JS1_1546org-t.jpg

やや暗くするとともに、葉の部分のコントラストを強めて、葉の存在感を高めました。
JS1_1546-t.jpg

オリジナル画像です。
JS1_1584org-t.jpg

船の黄色と青の彩度を上げて船の存在感を高めました。
JS1_1584-t.jpg


以上はRAW現像の際の補正の実例ですが、ご覧のように補正量は僅かで、モニターによっては何が補正されたか判別困難なこともあると思います。
補正量は僅かであっても、このような補正で画像品位や存在感が向上しているはずです。


タグ:RAW現像
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コメント 11

chiwarin

ご訪問ありがとうございます。
写真って、難しいですね。
なかなかうまく撮れず、あきらめてそのまま
アップしてしまうことが多いです。
by chiwarin (2009-07-13 20:50) 

コーミン

by chiwarinさんへ
私のあくまでも個人的な信条ですが、作品としての写真は、撮影後の仕上げまで含んだものとしています。
画像処理は、撮影とは違った知識や技法が必要であり、やみくもに処理すると画像が破綻してしまいますが、画像処理の基本を覚えるとそれを考慮した撮影が出来るようになると思います。
by コーミン (2009-07-13 21:29) 

Q

いつもご訪問ありがとうございます☆
僕も以前はRAW+JPEGで撮ってましたが、最近はJPEGのみで撮影する事が多くなってきました。PCに落として編集する際は、PNG保存して画像処理しています。
単純に撮影枚数を稼ぐのと、編集画面までの取り込み速度を上げるのが目的ですが^^;
by Q (2009-07-14 08:53) 

コーミン

Qさんへ
なるほどPNGで保存ですか。
確かにPNGだと可逆圧縮で、JPEGのように圧縮による画像劣化が防げて、かつTIFFよりはるかにデータ容量が少ないメリットがありますね。
私もコンデジで写した場合等ではJPEGの状態で画像処理を掛けますが、白とびや黒潰れがなく、色飽和もないような画像情報に欠落がない場合は、ほぼRAWと同等の画像処理が可能ですが、露出が合っていてもWBが違っている場合は輝度のヒストグラムを見た限りではレベルがOKでも、RGB別にヒストグラムを見ると、特定の色でレベル飽和が起きていると、RAWのようには自然な画像に再現できない場合があります。 要するにJPEG画像だとカメラ内で画像データの一部がフィルタリングされて欠落しているわけで、私の場合はRAWで撮影できるカメラの場合は必ずRAWで撮影しています。

確かに大量に撮影すると画像データがかなりの大きさになりますが、最近は大容量のHDD単体が安く買えるようになったので、現在はPCに4連のHDDケースを接続してテラ単位の画像を管理しています。
by コーミン (2009-07-14 09:53) 

uchin

こんにちは
ご訪問ありがとうございました。
私はRAWで撮影したことがありません。
白飛びの処理に適していると聞いた事があります。
by uchin (2009-07-14 11:17) 

コーミン

uchinさんへ
ご承知かもしれませんが、RAWの英語の意味は生で、カメラの撮像素子からのアナログ情報をデジタル変換して基本的な処理を加えただけで、まだ画像に変換する前の情報で、基本的に撮影時のすべての情報が入っている12ビットまたは14ビットデータです。 カメラでのJPEG画像は、それらの生データを画像に変換していますが、その際に、データの一部をカットして、かつ8ビットにデータ量が縮小されています。
RAWで撮る最大のメリットは、撮影時の情報をすべて使えることで、言い換えればRAWをPCで現像処理する際に、撮影時にさかのぼって、カメラの設定を変えて撮影し直したように、改めて画像化出来ることです。

RAWを使えば、範囲は±1.5段ぐらいに制限されますが、露出補正が可能で、その際、少々白とびした画像ならば、マイナス側に露出補正することで、白とびした部分に階調が戻ってきます。 その他、ホワイトバランス、コントラストのような階調、偽色、ノイズ、輪郭協調など画像に関する多くの補正が容易に処理することが可能で、プロの写真家はもちろん、画像にこだわる方の多くカメラ好きの方がRAWで撮影して、RAW現像処理を施しています。
私のHPではほとんどすべての画像はRAWで撮った画像が数多くアップしておりますので、興味があったら覗いてみてください。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~komin/
by コーミン (2009-07-14 13:16) 

ジョルノ飛曹長

トーンカーブだけでもここまで大きくかわりますから、こういった調整が出来る環境にある人には是非やってみてもらいたいですよねー^^
デジタルカメラは万能では無いので、そのシチュエーションで微妙に最適な色再現がカメラだけだと難しくなります。
こうやってトーンカーブ調整で補ってやって、初めて「作品」になるものだと思っています^^
by ジョルノ飛曹長 (2009-07-14 13:48) 

コーミン

ジョルノ飛曹長さんへ
画像処理ではトーンカーブが基本で、私も以前はトーンカーブを多用していましたが、RAW現像においては、色温度補正、露出補正、ハイライト補正、黒レベルなどを施したあと、まだ加工が必要と思われる場合のみトーンカーブを使用するようになりました。

デジ一眼を使う方の中には、撮影するときが全てで、撮影後の加工は一切やらないという固い信念の方もいます。
私は撮影時にしっかり撮ることも必要ですが、カメラの性能や特性上の制約から撮影だけでは表現しきれない部分があることは実感しています。
一段上のランクの写真を得るためには画像処理、特にRAWからの加工はもっとも効果的だと思っています。

by コーミン (2009-07-14 16:27) 

かわはら

参考までに教えていただきたいのですが、これらの画像処理するのに一枚あたりどのくらいの時間をかけていますか?
by かわはら (2009-07-24 09:53) 

コーミン

かわはらさんへ

私の画像処理時間ですが、Silkypix proを使用して現像だけの場合は、一点当たり30秒から1分ぐらいで、平均的には1時間に100点以上処理出来ます。 200~300点ぐらいの撮影だと、帰宅時間にもよりますが、その日のうちにすべて現像処理を終了させることもあります。
すべて現像後、ビュアーで、駒落としのように見直して、色調などで気になった画像を再仕上げする場合もありますがそのような場合は1点当たり数分でしょうか。
合成したり特殊は処理の場合はとてつもなく時間をかける場合があります。
by コーミン (2009-07-24 10:56) 

かわはら

ありがとうございます。私はいつもjpgオンリーなので、とても参考になります。
by かわはら (2009-07-25 21:20) 

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