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大井川鉄道RAW現像編 [画像処理]

昨日アップした大井川鉄道のSLの写真は準備不足のため夕刻の暗い山の陰を走る黒いSLを撮影した最悪の撮影条件でした。
そこで、RAW現像の際に何とか見れる写真に補正しましたが、その経過を紹介します。
撮影条件は
D700+VR70-200mmF2.8 ISO1600 1/250秒 F5.0 露出補正-1.0 WBオート 手持ち撮影です。


まずはRAW+JPEGの写したままのJPEG
JS1_7018_0-t.jpg
かなり眠たい画像です。

次はSilkypix Developer Studio ProでRAWをそのまま現像した画像です。JS1_7018_1-t.jpg

その際のヒストグラムです。
hist1.jpg
露出はほぼOKでしょうか。
SilkypixのデフォルトでJPEGのままより階調や色調が改善されています。

最初の処理として露出補正-0.9、ダイナミックレンジ+1した画像です。
JS1_7018_2-t.jpg

hist2.jpg
ヒストグラムの大きな山や暗い方によっています。

次は調子の黒レベルを+20として黒の部分をさらに強めます。
JS1_7018_3-t.jpg

hist3.jpg
黒の部分は強くなりました。

次は黒の部分の階調を改善するために覆い焼き+18です。
JS1_7018_4-t.jpg

hist4.jpg
これで階調はほぼ良くなりました。

次はWB改善で色温度を6410Kから6650Kに変更して、青さを改善しました。
JS1_7018_5-t.jpg

hist4.jpg
ヒストグラムの大きな山の左側の色合い(機関車の黒部分)が改善されていることがわかります。

最後はトリミングです。
JS1_7018_6-t.jpg
これでなんとか見られる画像になりました。
実際はこれらの操作時間は30秒でしょうか。

RAW現像する際は、画像を見るだけでなく、ヒストグラムは必ずチェックしており、その観点から、各工程にヒストグラムを表示しています。


タグ:SILKYPIX
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コメント 5

papilio123

見事な手際と技術で、写真がよみがえりますね。
段階を踏んで見せていただくとよく分かります。原RAWに対して何が必要かを
見分ける力と経験が重要ですね。
ところで、Lightroom3のベータ版を使い始めました。
これでD3XのRAWをPSDでCS3に直接渡せます。整合性は良いのですが、
PCが非力なせいか現像にやたら時間がかかります。
来春にはLightroom3が出そうで、迷うところです。
by papilio123 (2009-11-22 23:33) 

penny

参考になります ^^
by penny (2009-11-23 02:39) 

コーミン

papilio123さんへ
コメントありがとうございます。
RAW現像時に補正するとしても、撮影時に出来るだけ完成させるように心がけており、通常はほんの僅かな補正なのですが、今回は、NG的写真の救済です。
何回も書きましたが、今回は完全に準備不足で、この場所にSLが通る時間が分かったのは直前で、ロケーションを見直す余裕も無く、諦めて撮った写真です。 SLが橋を渡る間、手持ちで追いかけながら、20枚ほど撮ったでしょうか。
露出補正は-1.0で固定したのですが、SLの位置により補正値を変える必要があると思うほど、露出が暴れました。

Lightroomも持っていますがLighroom2へはアップグレードしませんでした。 現像した色調も良く、ハイライトの処理はSilkypixより優れているとおもうのですが、レンズ歪曲収差補正がついていないのと、ファイル管理機能が煩わくてつかわなくなりました。 Lightroom3は発表後の評判をみてからどうするか考えたいと思います。

Pennyさんへ
これからも時々このように現像過程を紹介するページをアップしたいと思います。
私の場合は、画像を見ただけで、どこをどのように補正するかほぼ瞬間的に判断できますが、画像処理の経験が乏しい方は、どのように補正するかを迷われる場合が多いのではないか思います。 そのような方に少しでもお役に立てばと思います。
by コーミン (2009-11-23 10:11) 

キリストと歩む人生の旅人

婚礼スナップの色補正をsilkypix3で処理しています。600カット以上4~5時間ぐらいで処理しています。タングステンかぶりを抜きすぎてしまいます。ヒストグラムの見方もよっくわかりません、いろいろと教えて頂きたいです。
by キリストと歩む人生の旅人 (2009-11-25 06:02) 

コーミン

キリストと歩む人生の旅人さんへ
コメントありがとうございます。
つい最近自分の娘の結婚式の際に、少しが撮影しましたが、結婚式の撮影は数年ぶりでしょうか。
友人のプロの写真家が撮影したものが主ですがこちらです。
http://komin.blog.so-net.ne.jp/2009-07-26

披露宴など、屋内ではバウンス撮影で、会場の照明などの雰囲気を残すように撮影するのが原則だと思います。
RAW現像やフォトショップでの画像処理では、ヒストグラムを確認することは必須です。
ヒストグラムの見方やフォトレタッチの基本は私のHPのこちらを参考にしてください。
http://komin1.cool.ne.jp/retouch/retouch.htm
RAW現像処理は露出補正、WB、階調などが主な補正項目ですが、WBについては、こちらをご覧いただくと参考になると思います。
http://komin1.cool.ne.jp/retouch/digi_color.htm

どちらのカメラをお使いか分りませんが、NIKONまたはCANONの一眼デジをお使いの場合は、ストロボを接続するだけで、アンバー(象牙色)に色かぶりしてしまいます。 これはストロボの直射の際にWBが合うようにするためで、バウンス撮影の場合でその場の雰囲気を残しながら、補助的な照明とする場合はかえって害があります。 そのようなときはAWB設定後、補助ダイアルでB4~6に振ると補正されます。 もっと厳密に色合いを出したい場合は、色温度直接指定で露出やストロボ発光量もマニアルで設定して、ストロボなしでもほぼきれいに写るようにして、バウンスでわずかに光を当てるようにすると雰囲気のある写真が撮れるはずです。
by コーミン (2009-11-25 08:39) 

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