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花の表現 [画像処理]

昨日に続いて色の表現です。
花の写真の場合は、構図が少々単純でも、花の色がきれいにきちんと表現されていれば、良い写真に見えてしまうと思います。
緑の表現と同様に、色調も重要ですが、それ以上に、色の濃い花の場合は色飽和の問題があるので、単純ではありません。 輝度的に白飛びしていなくても、RGBのいずれかの色の一つでも飽和していると色飽和を起こすことになり、本来の色が表現出来なくなります。
このため色の濃い花の撮影では、色飽和を防ぐため、露出をアンダー気味にしてRAWで撮影し、RAW現像の際に、ダイナミックレンジを拡大するとともに、トーンカーブなどで明るさや階調を補正する必要があり、ホワイトバランスだけではすまない難しさがあると思います。
DSC_8731-t.jpg


この写真ではほんの僅かですが色飽和が生じています。







以上D40

以下D700
この色は出すのに苦労しました。写した花を摘んできて、強引に色合わせしています。













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コメント 3

FUJII

本格的に写真をはじめて、あと数年で30年になりますが、未だに「良い写真」は難しいです。
「白飛びしていない」「色飽和していない」のと、「良い写真」は別物ですし。
RAW現像やPhotoshopなどで緻密にコントロールした写真を、最後にプリントで仕上がる段階で「写真の内容がつまらないな」と思ってボツにすることもあります。
技術的に優れた写真が良い写真である、というわけではないですよね(大学時代、某巨匠の教授に『技術は後からついてくる。写真はもっと大切なことがある』と授業で教えられてものです)。

デジタルになって、カメラや周辺機器の進化は著しいですが、写真の奥深さは昔も今も全く変わらないように感じています。
by FUJII (2010-04-29 23:05) 

コーミン

藤井さんおはようございます。
早速に厳しいコメントを頂き恐縮しております。
確かに白とびしていない、色飽和していない写真が良い写真であるとは限らないことは十分に承知しています。
ただ、花の写真に関しては、構図が云々の以前にきちんとした色合い階調の写真であることは最低条件ではないかと思います。
ネット上に数多くアップされている花の写真の中には、かなり貧弱な色合いのものが少なくないと感じていますし、雑誌やカレンダーの花の写真の中にも、かなり程度の低い画質の写真も見受けられます。
 
主観的ではありますが、花の写真では、花の部分の色調が崩れていたり、白とびや色飽和のある写真はNGだと判断しています。
但し十分実力のある方が、作風のため意図的に色調を崩したり、階調を操作して、ハイキーやローキーのような仕上げにする場合はその限りではないと思います。
by コーミン (2010-04-30 08:40) 

FUJII

おはようございます。
コーミンさんがおっしゃることは、たしかにその通りだと思います。
花の写真は色飽和すると、立体感がなくなってしまいますね。
ただ、写真はそれだけではないですよね。
あえて極端に色飽和させて平面的にしてみたり、ハイライトを飛ばしてみたり、様々な表現方法があります。

大事なのは、何を見て、何を感じて、それをどう表現して、最終的にどんな形にするのか、ということだと思います。

セミナーなどでアマチュアの方と接する機会があった時、よく質問されるのが「○○はダメなんですか」という内容です。
どうも「あれをやってはダメ」「これをしてはダメ」など「ダメ」という言葉が染みつきやすいようです。
基本は基本ですが、それ以外は「ダメ」と決めつけないで、もっと自由な発想があった方が、作品の広がりができると思うのです。

雑誌やカレンダーについては、見ていないのではっきりとはわかりませんが、印刷の問題もあると思います。
通常の印刷はCMYKの4色で、 6〜8色のインクジェットプリンターよりはるかに色域が狭いですから。
「インクジェットプリンターのプリントを色見本にしないでください。そんなに色が出るわけないでしょ」
と印刷所が言っていた、という話も聞いたことがあります。
またRGBをCMYKに変換する際の問題もあるかもしれません。
一概に写真家のスキルとは言い切れないと思いますよ。
by FUJII (2010-04-30 10:11) 

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