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古いアルバム写真をデジタル化 [画像処理]

昨年104歳で亡くなった父の遺品の数十冊ものアルバムは、一部の写真をはがしたり撮影してた後、大部分は廃棄処理しました。

アルバムのなかに、私や兄弟の子供のころの写真が多く載せてある貴重なアルバムが見つかりましたが、アルバムの用紙や写真が劣化変色していたため、残したい写真を修復処理してデジタル画像として残すため持ち帰りました。

古い写真のデジタル画像化はデジタルカメラで撮影する方法とスキャナーでスキャンする方法があります。
スキャナーを使う方法のほうが手間はかかりますが、高画質に仕上げることが出来ます。

写真によっては激しく劣化しているものもあり、一部は修復をあきらめたほどです。

数日掛けて150点ほどの写真をスキャナーで取り込んで修復しましたがその一部を紹介します。

アルバムからページごとに切り分け、X-H2で三脚を使用し、自然光で撮影
用紙の周辺部は劣化変色し、雑に扱うとやぶれてしまう状態で、写真も一部が銀は浮き出て変色しています。
DSCH7767cs.jpg

左上の写真をトリミング
左端は変色して反っており、一部がてかっています。
DSCH7767trms.jpg
この画像からも修復は可能ですが、次のスキャナー取り込み画像の方が解像感、階調とも優れています。

同じ写真をスキャナーで720dpiでスキャン
スキャナーではてかりは無く、階調豊かな画像として取り込めます
S280101_1_scans.jpg
この状態からフォトショップによりモノクロ化、ごみや傷を除去、粒状ノイズ低減、階調補正、シャープニング処理等の修復処理を加えました。

スキャナーに写真画像取り込みの注意点としては写真の表面やスキャナーのガラス面をきれいにクリーニングしないと埃や糸くずがノイズ状に写り込み、その除去に手間がかかることになります。

スキャンした画像の修復仕上げ後の写真
S280101_1s.jpg
修復後の画像は600万画素ほどあり、A4サイズへも見劣りしない画質でプリントが可能です。

今回修復した写真はカラー写真が一般化する以前のモノクロ写真ですが、初期のころの変色したカラー写真の修復はかなり厄介で、一点の修復に30分以上かかることもあります。


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